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オフショア開発で新規プロジェクトを失敗しないためのポイント

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オフショア開発で新規プロジェクトを失敗しないためのポイントについて説明しています

・新規プロジェクトの問題点
・オフショア開発会社の問題点
・オフショア開発で新規プロジェクトを失敗しないためのポイント

について説明していきます。

 

新規プロジェクトの問題点

新規プロジェクトでシステム開発を行う場合には様々な問題点が存在します。

前提として、システム開発は複雑で、プロジェクト開始前に全ての問題点を精査して、取り除くことはできません。

しかし、プロジェクトの失敗につながる致命的な問題点については、事前に解決しておく必要があります。

 

致命的な問題になるものとして

  • 機能の詳細が曖昧

  • 機能が曖昧でシステムに適合していない

があります。

 

機能の詳細が曖昧

新規プロジェクトでは、機能が曖昧なため、各機能の優先順位や必然性についてあまり整理されていない状態が少なくありません。

例えば、レガシーな分野向けのSaaSを開発するプロジェクトで

月額決済が失敗した場合をどうするのでしょうか?

 

  • 決済不可になった時に全てのサービスを利用できなくなる

  • 決済不可になった時に一部のサービスを利用できなくなる

  • 決済失敗と同時にメールで通知が送信される

  • 管理画面から決済不可のユーザーをピックアップして、個別に使用不可にできる

  • 何もしない

 

上記のような様々な対応が考えられ、実際にいずれかまたは複数の対応する機能を作成します。

このような機能を事前に想定していない場合では、開発が始まってから、どのようにするか決めていきます。

他と関連性のないページや機能であれば良いのですが、システムの場合は、他のページや機能と連携していることがほとんどです。

そのため、少しの小さな曖昧な部分が存在しているくらいなら、対応できますが、対応する機能が複数の機能やデータと連携していたり、大きな機能であれば、プロジェクト自体が破綻する可能性もあります。

 

機能がシステムに適合していない

機能が曖昧な部分と重なっている部分ではありますが、機能の一部分が抜け落ちて、システムとして適合していないケースです。

極端な例では、データ入力するページはあるけれど、変更するページや削除する機能がないなどです。

これは極端な例ですが、システムの機能が多くなってくるとこのような不備がある場合が少なくありません。

 

なぜ新規プロジェクトには、このような問題が起こるのか?

なぜこのような問題が起こるのでしょうか?

このような問題が起こる理由として、オフミツにお問い合わせする顧客の状況から

システム開発をチェックする専門家やサポートする人材がプロジェクトにいない

ことが挙げられます。

 

システム開発をチェックする専門家やサポートする人材がプロジェクトにいない

オフショア開発では、国内のシステム開発会社と比べて、平均すると40%ほど費用を安くすることができます。

そのため、オフショア開発を行うためにオフラボにお問い合わせするプロジェクトでは、予算が限られている場合が多く、国内開発では開発できない予算である場合も少なくありません。

このような状況では、発注前に社内または社外から専門家のチェックをしたりすることはあまり多くはありません。

そのため、機能や機能を説明する要件定義などの書類に不備があっても、そのまま発注されるケースもあります。

 

オフショア開発会社の問題点

通常、前項のような問題があった場合、要件を話し合う段階を設けて、質の高い要件定義書を作成します。

しかし、オフショア開発の開発会社で、このような要件について話し合う段階を作らないケースや作ってもあまり質の高いものを作ることができないケースがあります。

このようなオフショア開発の開発会社には下記のような問題があります。

 

  • 受注を焦って、開発内容を協議することに時間を使わない

  • システム要件については発注者側の責任のため、業務外と思っている

  • 開発会社に機能を整理するインセンティブがない

 

受注を焦って、開発内容を協議することに時間を使わない

これは国内のシステム開発会社にも言えることですが、受注を焦って、受注前の要件についてしっかりと話をしないケースが少なくありません。

もちろん開発会社の言い分もわかりますが、結果として、プロジェクト開発が始まってから、様々な問題が表面化し、トラブルになるケースやシステム自体が破綻するケースもあります。

 

システム要件については発注者側の責任のため、業務外と思っている

実は、これはオフショア開発の隠れた大きな問題です。

オフショア開発会社は、その業務のほとんどが海外で使用する(ここで言う日本の)システム開発を行います。

システム開発会社から言えば、工場のような存在意識です。

そのため、言われた要件を正確に作ることは得意としていますが、要件や昨日の先にある目的や顧客体験のことを想像さえしていません。

要件や昨日の先にある目的や顧客体験のことを考えるのは、発注側である日本企業の仕事という意識が大きく、要件について話し合うこと自体を業務外と考えている開発会社は多くあります。

 

機能を整理するインセンティブがない

これは前項の内容とかぶる部分ではありますが、要件について、機能について話をすることを努力しているオフショア開発会社も多くあります。

しかし、要件や機能を整理するインセンティブがオフショア開発会社に働かないことが問題になります。

これは、開発会社にとって、システム開発が複雑なほど開発費用が膨れ上がり、発注者側である顧客もシステムが複雑である認識を持っていた方が都合が良いということ。

また、後に要件に不備があることが発覚しても、基本的に発注者側の責任です。(これはよくトラブルになりやすい部分です)

その場合、修正には基本的に追加費用がかかります。

このように、システムが整理されていないほど、オフショア開発会社は費用を請求できる機会があるため、プロジェクト開始前にシステム要件を整理するインセンティブが働きません。

 

オフショア開発で新規プロジェクトを失敗しないためのポイント

ではどのようにしていけば良いのでしょうか?

次のような対応をする必要があります。

 

  • 機能などを記載した要件定義の開発者のチェックを受ける

  • 要件定義を作成する段階を作る

 

機能などを記載した要件定義の開発者のチェックを受ける

機能などを記載した要件定義の開発者のチェックを受けて、内容の不備や間違いを確認します。

 

要件定義やデザインなどを作成する段階を作る

開発を依頼する前に、要件定義やデザインを作成する段階を作ります。

オフショア開発会社に開発を依頼する前に、要件やデザインの作成を依頼します。

無料で作成するオフショア開発会社もいますが、できれば有料のサービスを受けると良いでしょう。

無料で行うと、前述したオフショア開発の問題を完全にクリアできないからです。

 

まとめ

新規プロジェクトをオフショア開発会社に依頼する前に

少し立ち止まり、チェックすることでその後の失敗を避けることができます。

様々なサービスを利用して、質の高いオフショア開発を行なってください。

 

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